2010年11月29日月曜日

昭和の森フィールドワーク


二日前に仮説が揺らぐなどばたばたしていましたが、昨日今日とチームで相談して、対抗的ロイヤリティとは別に、「顧客育成」という事象についても検証していくことにしました。
これまで聞いてきたハーレー乗りの方々の声を振り返ったところ、何故あんなに熱狂的にハーレーにのめり込むのか、という点が一番奇妙で、私達にとっては興味深いテーマです。実際にインタビューでも、チャプターの中で先輩の影響を受けて、ハーレーの世界にのめり込んでいくメンバーが多かったので、顧客はチャプター内で育ち、一人前のいかにも「ハーレーらしい」ハーレー乗りになっていくのではないかと考えました。


その上で臨んだ今日のフィールドワーク先は、昭和の森店です。
お店が出来て5年、チャプター設立からはまだ3年と、非常に若い販売店でした。
今回も社長と、チャプターのディレクターを務める販売員の横地さんのお二人にインタビューに応じて頂きました!
















昭和の森チャプターで面白かったのは、いくつかのチャプターを経験してきた横地さんが、チャプターを作るにあたって「カラーを生まない」工夫をされていた点です。この昭和の森チャプターには、黒づくめの、いわゆるごてごてのハーレー乗りはいないそうです。
横地さんはこれまでいくつものチャプターを見て来て、チャプターにカラ―が出ると人間関係等による不都合が生じやすいとのことで、「スマートなチャプター」を心掛けて管理されているそうです。他店で行われているようなチャプター会員のみの特典もあえて設けず、また不法改造車を持つライダーは絶対に入会出来ないようにする制度を作り、極めてあっさりとしたチャプターを作り上げていらっしゃいました。

このお話は、チャプターで「いかにもハーレーらしいハーレー乗り」を育てているという仮説を一見打ち砕くように思えます。しかし、今日のお話しからカラーの濃いチャプターと薄いチャプターの明確な違いが見えてきたような気がしています。
「うちのチャプターにいる人は、よっぽど走るのが好きな人」と社長が仰ったように、この昭和の森チャプターは、カラーの濃いチャプターと比べて明らかに顧客のタイプに違いがありました。昭和の森チャプターのメンバーが走ることが好きでチャプターに参加しているとすれば、沼津等のカラーの濃いチャプターのメンバーは、自分のチャプターが好きで参加しているように感じます。
今度はカラーの濃いチャプターへのフィールドワークに行かなければならなくなりそうです!アポ取りがんばります!

それにしても、今日のフィールドワークは良い情報をたっぷり持って帰ってこれました^^
回を重ねるごとに、私たちも少しは上達してきたかなと感じています。具体的に言うと「見切りのつけ方」が上手くなってきたのではないかな、と。
インタビューの時には毎回いくつか聞きたいテーマを用意していくのですが、すべての話が盛り上がるわけではありません。最初の頃は、それでも知りたい言葉を聞けるまでしつこく粘って質問していたのですが、それだと会話が滞ってしまって雰囲気が重たくなったりします。
それよりも、相手の目が輝いて、いきいきと話してくれる話題こそを大切にしてお話しを伺うというスタンスが、三人の中で無言のうちに出来て来たような気がしています。
インタビューは人との会話から成る、ナマモノです。だからこそむずかしいけど、毎回何が起こるかわからないから、面白くて好きなんです!


【おまけ】
今日のフィールドワークの様子を、昭和の森スタッフの方々のブログに載せてくださいました!
私達の研究に興味を持って頂けた様で、なんだかうれしいです!
ハーレーダビッドソン昭和の森 スタッフブログ↓

2010年11月27日土曜日

迷走中


ハーレー班、迷走しております。
前々回のブログで書いた「対抗的ロイヤリティ」の仮説ですが…あさってのフィールドワークを前に院生の真木圭亮さんに相談したところ…
これまでに、他のチャプターに対抗意識を持っているような発言が一つでもあったのか?
理論に引っ張られすぎているのではないか?
とのご指摘を頂き、心当たりがありすぎて胸が痛くなっているところです。

ここが、定性研究の難しさかな、と思います。
フィールドワークで得られた声だけを追うと、理論と離れてしまって研究の意義がなくなってしまう。一方で、理論ありきで調査を進めようとすると、フィールドワークが活かせなくなってしまう。私個人的には、2年生の時の公文の研究でも理論を前提に結果を決め付けたインタビューを行って先方に不快感を与えてしまったことがあり、なんだかその時の苦い記憶がよみがえってくるようです。

三人で、もう一度これまでのフィールドノートを見返して、純粋にハーレーのチャプターで面白いと思うところを一から探してくることを宿題にしました。今日のグループワーク中に、ジョニーがふと「おれ、卒論発表会では映像とか作って、おれ達らしくたのしい感じでやりたいなー」なんて気の早いことをつぶやいていたのがなんだか印象的でした。あさってにフィールドワークを控えているため焦りはありますが、最高のラストを迎えるためにも、ここが踏ん張りどころのはずなのでなんとか乗り越えなければ・・・

2010年11月24日水曜日

電話アポ取りの苦労


フィールドワーク調査で避けては通れないもの、それはフィールドワーク先へのアポイントメントをとる作業です。私達はチャプター間の対抗意識を調査するべく協力して下さるお店を探しているのですが…なんと、先週電話をした二つの販売店には断られてしまいました。しかしこれも、井上ゼミ生にとってはもはや日常茶飯事です。3年生の時の家系ラーメン調査で散々断られ続けたジョニーと光男にとっては、おそらく痛くもかゆくもない。・・・かと思いきやジョニー、結構落ち込んでいました。

しかしここで諦めるわけにはいかないので、断られた二つの電話での反省点(チャプターの話をし過ぎないこと等)を踏まえて、今日また別のお店に電話をしたところ、無事に承諾していただけたので一安心です。井上ゼミでの二年間で、私達も打たれ強くなったものです。

ということで、来週からまたフィールドワーク再開!楽しみです!

2010年11月11日木曜日

対抗的ロイヤリティ


前回の中間発表以降、三人で手分けして文献漁りを進めるも、だいぶ停滞していた私達の研究ですが、今日、理論に基づいた新たな仮説を立てることができました!その理論とは、顧客コミュニティの議論における「対抗的ロイヤリティ」というものです。つまり、顧客コミュニティは他のコミュニティに対して対抗意識を持つことによって、自分のコミュニティへのロイヤリティを高めることが出来る、という考え方が理論で存在したのです!発見者の光男くん、ありがとう。

これをもとに、今後のフィールドワークでは他のチャプターに対する対抗意識の存在を証明できればとおもいます。

2010年11月9日火曜日

三橋インゼミ開催

こんにちは!ジョニーです!といっても日本人(いわゆる純ジャパ)なのですが・・・。
もし読者の方が今日までの僕たちの日記を読んできてくれたのならば、このあたりで訂正しておかないと生涯誤解されたままになる気がしたので。(笑)

そして、今回僕が出てきたのにはもう一つ理由があるのですが、それはまた後ほど。

さて、本日
井上ゼミがかねてより親交のある慶應大学の三橋ゼミとのインターゼミ(以下インゼミ)が早稲田大学にて開催されました。

三橋ゼミとのインゼミは今年で三回目を数えます!

井上ゼミはインタビューで聞いた話やフィールドワークで体験した事などを元に、情報を整理して研究をまとめていく定性的な色が濃いゼミです。それに対して、今回インゼミを行った三橋ゼミは数値データを元に研究、発表を行う定量的な色が濃いゼミ。

このようにゼミのカラーが全く違う両ゼミが一緒に発表を行い、互いに意見を交換し合う事で、いつも新たな発見があります。インゼミはとても刺激的で有意義な時間なのです。

しかし、わざわざ早稲田まで来ていただくので中途半端な発表はできません。
いつも発表を担当するチームはインゼミ直前まで準備に余念がありません。

今回発表をしたプロ野球研究チームも身を粉にして発表準備に取り組んでいました。
まぁ要するに彼ら、あまり寝てません(笑)


さて話はそれましたが、今年のインゼミも大変な盛り上がりを見せました。
三橋ゼミの発表はやはりすごい。この一言につきます。
数字を交えた彼らの発表にはいつもスタイリッシュさがあります。

定性研究をする僕らはいつも研究の伝え方や見せ方に頭を悩ますので、彼らの発表を見ていると羨ましく、時には悔しくなるほどです。要は説得力の違いに嫉妬するということですね(笑)



さて、ここまでは前置き。
ここからが、実は今日のブログのメインテーマになるのです・・・。
インゼミに関する話は、僕らハーレー研究チームは発表を行っていないので、担当チームに任せます。


インゼミは早稲田大学で行われたのですが、インゼミの後に今年は高田馬場のカフェコットンクラブにて交流会たるものがセッティングされました。(準備してくれた8期生、ありがとう!)

そこで今年は両ゼミの4年生が自分のゼミ紹介をしようという企画が持ち上がっていたのです。

そしてそして、井上ゼミのコンテンツとして、その企画を引き受けた者こそが私、
ジョニーであります。(本名は小崎と言います。繰り返しますが純ジャパです。)

だから、ハーレーの研究に関する日記ではないですが、今日は日記を私が書かせていただいております!
たまにはこんな回があってもいいですよね?

さて、この企画は「卒論テーマを簡単に紹介」というお題だけが僕に投げられておりました。


「せっかくやるんだから、何か面白いものにしたいな。みんなの心に残る。みんなの心が躍るものにしたいなぁ・・・」


なんて、これまたカッコつけましたが、そんな事を真剣に考えて(笑)企画を練りました。

その結果、作られたのがこちら

全チームの研究内容を絡めた
    「映画の予告編」風ムービー

です!

私事なのですが、実は高校生の頃から映像編集といったものが大好きでして。(笑)

ゼミに入ってからもゼミ説明会の映像資料などを作ってきました。

今回もゼミ生のみんなに協力してもらって面白いムービーが沢山つくれました。

中でも評判が高かったプレミアリーグ研究チームの予告編
youtubeに移行します)

そして我々ハーレーダビッドソン研究チームの予告編
全部で7つのチームを紹介したのですが、いずれも大好評をいただきました!!
ゼミ生、三橋ゼミの皆さんにも楽しんでもらえたようで良かった!
飲み会の終わりに先生とした握手は忘れられません!(笑)
作ってよかった!!

しかし、毎回この映像というものはみんなに見せるまでドキドキするんですよね。スベったらどうしようと内心ヒヤヒヤなのはここだけの話です。(笑)

さぁ、この勢いを研究にもつなげて、
ハーレー研究チーム、これからも躍進しますよ!!!
                              ジョニー