二日前に仮説が揺らぐなどばたばたしていましたが、昨日今日とチームで相談して、対抗的ロイヤリティとは別に、「顧客育成」という事象についても検証していくことにしました。
これまで聞いてきたハーレー乗りの方々の声を振り返ったところ、何故あんなに熱狂的にハーレーにのめり込むのか、という点が一番奇妙で、私達にとっては興味深いテーマです。実際にインタビューでも、チャプターの中で先輩の影響を受けて、ハーレーの世界にのめり込んでいくメンバーが多かったので、顧客はチャプター内で育ち、一人前のいかにも「ハーレーらしい」ハーレー乗りになっていくのではないかと考えました。
その上で臨んだ今日のフィールドワーク先は、昭和の森店です。
お店が出来て5年、チャプター設立からはまだ3年と、非常に若い販売店でした。
今回も社長と、チャプターのディレクターを務める販売員の横地さんのお二人にインタビューに応じて頂きました!
昭和の森チャプターで面白かったのは、いくつかのチャプターを経験してきた横地さんが、チャプターを作るにあたって「カラーを生まない」工夫をされていた点です。この昭和の森チャプターには、黒づくめの、いわゆるごてごてのハーレー乗りはいないそうです。
横地さんはこれまでいくつものチャプターを見て来て、チャプターにカラ―が出ると人間関係等による不都合が生じやすいとのことで、「スマートなチャプター」を心掛けて管理されているそうです。他店で行われているようなチャプター会員のみの特典もあえて設けず、また不法改造車を持つライダーは絶対に入会出来ないようにする制度を作り、極めてあっさりとしたチャプターを作り上げていらっしゃいました。
このお話は、チャプターで「いかにもハーレーらしいハーレー乗り」を育てているという仮説を一見打ち砕くように思えます。しかし、今日のお話しからカラーの濃いチャプターと薄いチャプターの明確な違いが見えてきたような気がしています。
「うちのチャプターにいる人は、よっぽど走るのが好きな人」と社長が仰ったように、この昭和の森チャプターは、カラーの濃いチャプターと比べて明らかに顧客のタイプに違いがありました。昭和の森チャプターのメンバーが走ることが好きでチャプターに参加しているとすれば、沼津等のカラーの濃いチャプターのメンバーは、自分のチャプターが好きで参加しているように感じます。
今度はカラーの濃いチャプターへのフィールドワークに行かなければならなくなりそうです!アポ取りがんばります!
それにしても、今日のフィールドワークは良い情報をたっぷり持って帰ってこれました^^
回を重ねるごとに、私たちも少しは上達してきたかなと感じています。具体的に言うと「見切りのつけ方」が上手くなってきたのではないかな、と。
インタビューの時には毎回いくつか聞きたいテーマを用意していくのですが、すべての話が盛り上がるわけではありません。最初の頃は、それでも知りたい言葉を聞けるまでしつこく粘って質問していたのですが、それだと会話が滞ってしまって雰囲気が重たくなったりします。
それよりも、相手の目が輝いて、いきいきと話してくれる話題こそを大切にしてお話しを伺うというスタンスが、三人の中で無言のうちに出来て来たような気がしています。
インタビューは人との会話から成る、ナマモノです。だからこそむずかしいけど、毎回何が起こるかわからないから、面白くて好きなんです!
【おまけ】
今日のフィールドワークの様子を、昭和の森スタッフの方々のブログに載せてくださいました!
私達の研究に興味を持って頂けた様で、なんだかうれしいです!
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